ソースカツ丼の闇5

  • 僕らはモソモソ食事を続けた。そこにある謎の丼には一切触れずに。
  • 開演にはまだ間があったが僕らは早めに移動することにした。店にはこれから入るヲタが前会計の列をなしていた。その脇を抜けていくとき、ひとりのヲタの明るい声が僕らの耳に飛び込んできた。
  • 「やっぱここはソースカツ丼っしょ!」
  • 店をでて僕らはお互い顔を見合わせた。
  • 「あれは相当数出るよねえ、この土日」「おまけにおそらく半年毎に」
  • ヲタの微妙な思いでメニューは生き残り、生き残ったそれは又新たなヲタを釣りあげる。
  • 闇の循環がそこに−。